天使が舞い降りた。命を救ってくれたパパとママのもうひとりの天使のはなし

こころの詩


パパとママにはもうひとり、お空に旅立ってしまった赤ちゃん天使がいたの
その赤ちゃん天使はね
ママのお腹の中で心臓がドキドキって、動いていたんだよ

パパとママは3人目の子供が欲しかったから、とっても嬉しかった
ふたりの姉妹にはまだ内緒
もう少し、お腹が大きくなってからお話ししようかなと思ってた

ある日、家族4人でお出かけしたんだ
高速道路に乗って、動物園に行ったんだ
ママのお腹には、赤ちゃん天使がいたから、あまり無理しないように

そして、帰りの高速道路で思いがけない出来事
今でも思い出すとちょっと心臓がドキドキするよ

突然、パパの運転する車がパンクした
車がちょっと揺れたけれど、パパは冷静に道路脇の広い路肩に車をとめたんだ

パンクしたタイヤは左側後方
ママが乗っていた場所のちょうど下のタイヤだった

車のタイヤがパンクしたまま
導かれるように、広い安全な路肩に車を止めることができた

それでも、後ろからは高速の車がどんどん来て、とてもとても怖かった
小さい子供たちが乗っていたからますます怖かった

子供たちが車の外に出たがるから、ママも必死に楽しいお話しして、気をそらしたね

パパも、いろんなところに電話をかけて助けを求めていたね

その時、後方から『どうしました?』って、車をとめて声をかけてくれた人いた

その人は消防本部に勤務しているお兄さん

その日はお休みで彼女とデートだったみたいだけど、きっと正義感あふれる勇敢な消防士だったんだね

親身に話を聞いてくれて、一緒にタイヤ交換しましようと言ってくれた
とても心強かった
とれも嬉しかった

その後も、後方から駆けつけてくれた方々の助けで、パンクしたタイヤを交換して
無事に家に着いた

その時が、今までの一番ホッとした瞬間かもしれない

後日、冷静になっていろんなこと考えると、ぞっとするね
もしかしたら、止まっている車に追突されていたかもしれない
もしかしたら、まっすぐに走れなくてに激突していたかもしれない

命がけの出来事だった

その日から数日後の産婦人科の定期健診で

 

数日後、予定していた定期健診に行った
妊娠8週目

エコー検査で赤ちゃんの様子を確認する先生
何だか、はっきりしない
もう一度、確認する先生

『心臓が動いていないですね』

そんなはずないよね、この前は動いていたよね

頭の中が真っ白になって
目の前がぐらっと揺れて
めまいがして
気持ち悪くなって、立ち上げれなくなった

少しベットで休んでから、待っている娘のところに行った
待っていた娘はまだ状況が分からないからママが来て喜んでいる

ママは涙がでてきたけれど

ここは産婦人科だから

これから新しい命が産まれることを楽しみにしている人がたくさんいるから
必死で我慢した

涙を見せちゃいけないって
みんなが不安になっちゃうものね

心配して駆けつけたパパ
一緒に帰ってお家でいっぱい泣いた

出会うはずだった、パパとママの赤ちゃん天使
あなたはどうしてお空に行ってしまったの
何をしていても、涙が止まらなかった

ママのところに来てくれた赤ちゃん天使の使命

 

ママはしばらく、自分を責めたの
無理して動物園に行ったんじゃないかって

そんなことはない
産まれてくるのに弱い赤ちゃんだったんだよって
先生は言ってくれたけれど

ママがもっと気をつけていればよかったんじゃないかって

だから、赤ちゃん天使は怒ってタイヤをパンクさせたんじゃないかって
パンクしたタイヤはママが乗っていた下のタイヤだったから

そんな風に考える日々だったけれど

悲しそうなママの気持ちは2人のお姉ちゃんに伝わってしまうから
お姉ちゃんたちも不安になってしまうから

ママのお腹に来てくれたのにはきっと何か意味があるんだって
そう考えるようになった

ほんの数週しか生きられなかったけれど
ママに何かを伝えるためにこの世にやってきた
きっとそうだ

ママらしく、前向きに考えることにした

タイヤがパンクしたのも、もしかしたらもっと大きな事故の前触れだったかもしれない

赤ちゃん天使がパンクした車を安全なところに誘導してくれた
きっとそう、きっとそうなんだね

高速道路は狭い路肩がほとんどなのに
とても広い安全な路肩だった

みんなが助けに来てくれた
私たち家族は安全に家路に着いた

赤ちゃん天使が家族のことを助けてくれた
お空から助けに来てくれた

その使命を果たして
お空に帰ってしまったんだね

家族の命を救ってくれたんだね

赤ちゃん天使のお参りでの、不思議な出来事

数か月後
パパとママとお姉ちゃんたちで
赤ちゃん天使のお参りにお寺に行ったの

助けてくれてありがとう
また、ママのところにおいでね

ふたりのお姉ちゃんは持っていたかにさんのおもちゃを
一つずつ赤ちゃん天使にあげた

ばいばいって
またねって

ママはそんな姉妹を見て、微笑ましい気持ちになったよ

だけどママはお寺に行った時からずっと
身体がふわっとしていた

ちょっと胸が苦しかった

もしかして
まさかとその時は思ったけれど

その後、ママにはまた新しい命が宿っていることが分かったんだ

あの時、ママのところに舞い降りたのかもしれない

ママが迎えに来てくれた
一緒に行こうって
赤ちゃんが舞い降りてきた

家族を助けてくれた赤ちゃん天使の生まれ変わりなのか
新たな使命をもって、この世に生まれてきた赤ちゃんなのか

それは、誰にもわからない

新たに生まれた赤ちゃんは今、家族を笑顔にしてくれる大事な存在

笑顔がかわいい2歳の女の子になりました

 

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